試乗 VWティグアン・オールスペース2.0ℓディーゼル より安価なモデル推奨
公開 : 2018.01.29 10:40
どんな感じ?
パワーと引き換えにした洗練性
普通に考えれば、150psの2.0 TDIが売れ筋になるところだろう。大柄なクルマに積んでも十分なほど、力強く、燃費にも優れたユニットだ。以前に乗った際に、われわれはこれを「ラインナップ中、速度と経済性がベストバランス」としている。実際、0-100km/hは10秒を切り、燃費は18km/ℓ近いのだから、議論の余地はないはずだ。
それでは、1ランク上の190ps仕様はどうか。多少のパワフルさと引き換えにサウンド的な洗練性はやや犠牲になっているが、基本的には同じエンジンであり、全体的な印象はあまり違わない。
そこに、1250ポンド(約19万円)の価格差に見合う価値はあるか。たしかに、パワーの増したエンジンは魅力的だ。中回転域で、1845kgのオールスペースを難なく走らせる。最大トルクは40.8kg-mに1900rpmで達し、必要以上に飛ばさなければ、静粛性を保つべく7段DCTがより上のギアへ穏やかに自動変速することを許容する。
高速道路でも同様で、このクラスのクルマの多くがそうであるように無理なく走り、しかも巌のごとく動じない。
5座仕様のティグアンでは、クッションの利いた乗り心地がハイライトというべき長所だったが、それはオールスペースにも受け継がれている。もっとも、メカニズムがほとんど変わらないのだから、それは予想できる範疇だが。