新型ヴェルファイア(マイチェンV6)試乗 30系後期 アルファードHV車も
公開 : 2018.01.30 11:40 更新 : 2021.01.28 17:22
V6の走りは? LTAの作動は?
新しいV6はトルクが増え、さらに多段化のおかげで、2150kgもの重量にかかわらず、苦もなく動き始める。100km/h巡航は1500rpmという低回転ぶりで、ミニバンとしてはいたって静かだ。3列目シートから運転席に話しかける声は、運転席ではよく聞こえる。運転手の声が3列目まで届きにくいのは、声の方向から致し方ないかもしれない。後ろを振り向いてしゃべるのもなんだし。
乗り心地は前述のごとく、やや硬くなった。筆者が個人的にたまに乗る機会のある4気筒のマイナーチェンジ前モデルと比較すると、明らかにフラット感が増している。
乗り心地とハンドリングの改善は、LTA作動時に自動的にステアリングを切った際、ボディをスムーズに動かすためでもある。実際、LTAは「ステアリング操作の一部を支援する」だけで、クルマを自動的に自在に曲げることはしない。白線を感知するとちょこっとだけ動く。たとえば45度ぐらい曲がっていると、ボディが曲がり切らず、手アンダーになる。つまり操舵の量が足りず、切るタイミングは遅すぎ、という感じでまっすぐ行こうとする。LTAはあくまでレーンをトレースするためのアシストでしかない。
とはいえ、この巨体が白線に従いながら曲がる様はなかなか興味深い。自動運転ってヤツはハラハラ、ちゃんと曲がるのか心配で緊張する。ゆるやかなカーブだったら、ちゃんと曲がる。全自動運転時代は確実に近づいている。