メルセデスSクラス vs アウディA8 vs BMW 7シリーズ 大型高級セダン対決 前編
公開 : 2018.01.29 11:40
3台の候補者 スペック/装備詳細
今回、アウディから借りることができたA8は50 TDIだけだった。このメーカーの新しい命名法をご存じなければ意味がわからないだろうが、「TDI」はご存知の通りディーゼルを、「50」はパワーが282psから308psのエンジンを意味する。
SクラスでこのA8に最も近いのは、エンジンを3.0ℓV6からまったく新しい2.9ℓディーゼルへと変更した新型S350dだ。このエンジンは、ターボ2基で過給を行う直列6気筒ディーゼルで、最高出力とトルクはアウディと全く同じ(286ps、61.2kg-m)である。アウディは標準で四輪駆動なのでSクラスも四輪駆動にしたかったのだが、あいにく借りることができなかった。
しかしBMWからはxDriveと呼ばれる四輪駆動の7シリーズを借りることができた。また、今回のテストはロング・ホイールベースのモデルで揃えたかったため、少し高価な320psの740Ld xDriveを選ばざるを得なかった。(奇妙なことに英国ではロング・ホイールベースの四輪駆動730dは存在しない)
それでは、最先端のエグゼクティブ・サルーンの比較を始めることにしよう。運転するだけではなく、広くて暖かくていろいろ調整可能なリアシートにふんぞり返って。
公平を期すために、装備が異なっていることを予めお断りしておく。メルセデスとBMWはフルオプション(リアシートの座り心地をさらに快適にするすべてのオプション)のクルマを用意してくれたが、アウディはそうではない。
従って、S350dと740dではリアシートは大きくリクライニング可能でさらに電動フットレストやクッションが追加された「インディビジュアル(左右独立)」電動シートだが、A8 50 TDIにはそのような装備はない。
にもかかわらず、最初に驚いたのはA8のリアシートの座り心地が最下位ではなかったことだ。