AUTOCARの独断と偏見 リアが「ひどい」「美しい」クルマたち
公開 : 2018.01.29 17:10
栄光のクルマたち 古文書からの後衛戦
オースティン・ミニ 1959年
このリア・エンドは(着衣の)人間のお尻の輪郭を思い起こさせる。必要最小限に見えるかもしれないが、ミニの形はとても洗練されている。オプションを依頼されたデザイン界の巨匠ピニンファリーナはこう答えた「何も変えるな」。
フェラーリ250GTO 1962年
甘美な筋肉質の臀部、くぼんだカム・テール、なだらかな曲線を描くリア・ウインドウ、特大のフィラー・キャップ、バンパーなし、太いタイヤの後ろの威嚇するような排気口、そして貧弱なテールライト。
これがかつて最も艶めかしく残忍といわれたリア・エンドであろうか?
ジャガーEタイプ・クーペ・シリーズ1 1961年
シャープな造形はスピードを訴求する。長いボンネットと思わせぶりな巨大なエア・インテークは、セクシーというよりみだらな感じがする。エンツォ・フェラーリはこのジャガーが世界で最も美しいクルマだと考えた。
ポルシェ911カレラ4S(996シリーズ) 2002年
もっとも有名なこのスポーツカーは同じ言語のデザインを何度も繰り返している。こんなクルマはほかにない。中でも、幅広く官能的な曲線を描く微妙に力強いリア・エンドを持った2002年のカレラ4Sがベスト。フロント? うーん、まあまあかな。