AUTOCARの独断と偏見 リアが「ひどい」「美しい」クルマたち
公開 : 2018.01.29 17:10
リアが最も美しいクルマ(販売中のもの) その2
フォードGT
低く、幅広く、ごちゃごちゃしていて、空きだらけ。このGTのリア・エンドは典型的なハイパーカーのそれとはずいぶん違う。
コックピットの異常な絞り込み(一部はリア・ウイングに隠れている)を一度でも見れば、その理由がわかるだろう。今日の市販車で最も興味深いリア・エンドのひとつだろう。
ジャガーFタイプ・クーペ
Eタイプの面影があるが、FタイプはFタイプである。その姿勢はまったく正しい。リア・ウインドウは先代のSの艶めかしい香りがする。中央のエグゾースト・パイプは生々しく刺激的なパワーを暗示している。
ロータス・エリーゼ・スポーツ220
これがラッセルカーの造形したエリーゼのリア・エンドである。彼の2001番目(!)のフェイスリフトにあたる。ちょっと手が加えられてはいるが、依然としてかわいらしく、丸みを帯びたシンプルなリア・エンドは、エリーゼの伝説的な軽さと俊敏さを暗示している。
ロールス・ロイス・レイス
ここには、ロールス・ロイスではあまり見られないすらりとした重々しさ、貴族的な趣き、美しさ、そして控えめな官能がある。レイスの力強さは、うねるようなウイングの端に追いやられた大きなタイヤや、豊かなパワーを暗示するファストバックのテールからも立ち昇ってくる。ベルベットに包まれたようだ。