フィスカー、第2のテスラになれるか CEO語るEVの未来、技術よりも大きな「壁」
公開 : 2018.02.04 08:10
技術的な問題よりも大きな「壁」とは
エモーションはリチウム・イオン電池を搭載してデビューするようだが、フィスカーのチームが開発中の全個体電池を使うことも検討されている。
これがうまくいけば、一躍主役に躍り出ることができると彼は信じている。
ことしのコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)では全個体電池のプロトタイプを展示しており、「ちゃんと動作することは確認済みです」。
難しいのは技術的な問題ではなく、サプライ・チェーンの規模拡大だそうだ。フィスカーは来年、全個体電池を搭載したエモーションを走らせようとしており、2020年に市販車に導入する前にその技術を家電メーカーに提供したいと思っている。
オービットとエモーションの販売を始める際には、バッテリー技術の検証を完全に済ませておくつもりだ。絶対に、何がなんでも。これは前のベンチャーであるフィスカー・オートモーティヴで得た苦い経験による。
小さな会社の増産への挑戦。最近テスラがモデル3の生産に苦戦している理由と同じである。「多くのひとは自動車メーカーの規模を拡大する困難さを過小評価しています」とフィスカーは言う。今回は「高級なやり方で」会社拡大の手助けをしてくれるパートナーと組むことにした。
フィスカーはこう付け加える「われわれが他社とは全く違ったやり方で開発を進めていることを証明するようなパートナーをお知らせしますよ。もう少ししたらね。名前をいえば驚くでしょうね」
フィスカーによると少量生産のエモーションは前の会社の最初のモデルであるカルマとは違ったものになるという。カルマは量産車として企画されたのだ。
フィスカーは、おそらくことし後半に米国の既存の施設で生産計画を発表するという。「われわれは、どこぞのスタート・アップ企業のように大きな工場を急いで建設したりしませんよ」