長期テスト アルファ・ロメオ・ジュリア・クアドリフォリオ(1)
公開 : 2018.01.30 18:10 更新 : 2018.01.31 18:58
3シリーズに立ち向かえるアルファ・ロメオ待望のスーパーセダンにはこれまでも唸らされてきましたが、共に暮らしてみるとなるとどうなのでしょう? 最低6カ月は確かめてみます。
もくじ
ー これまでのアルファ 今後のアルファ
ー 「QVは卒倒しそうなほど美しい」
ー 2.9ℓツインターボV6、そして内装
ー ジュリアQV、試乗の第一印象は?
ー テスト車について
ー 追加した装備一覧
ー テストの記録
これまでのアルファ 今後のアルファ
アルファ・ロメオの一貫性に欠けた来し方を思えば、新型ジュリア・セダンの予想像が現れるたびに過去の記憶に苛まれたとしても致し方ない。
アルファがこの2〜30年の間に送り出してきたクルマに食指が動かなかったことを思い出し、本当にBMW 3シリーズの愛好者を引きつけられるのか疑いたくなるのもよくわかる。
しかし、わたし個人としては、最後の自前のヒット以来、不作記録を見続けるのはもうたくさんだ。アルファが状況を立て直すために今行っていることこそが重要なのだ。
ご存じの通り、ジュリアはアルファが長らく造ってきたフィアット車ベースのFWD車とは完全に別物である。なので、このイタリア伝統のブランドがジュリアという納得できるクルマを(完成までだいぶ待たされたとはいえ)生み出してくれたことを汲んで、今のところは証拠不十分で推定無罪ということにしておき、実際に所有してみるとどうなのか確かめるのが良いだろうと考えた。
そこで、この美しい赤に塗られたジュリア・クアドリフォリオを最低向こう6カ月にわたって手元に置くことにした。
われわれのクアドリフォリオ(長ったらしいので、ここからは「QV」と略させていただこう)はオドメーターに11000kmを刻んでやって来た。実のところこれは3月にテストしたのと同一の個体で、他にもアツく走らせた人間がいたに違いないのだが、誰とて500psオーバーのスーパーRWDセダンをそう走らせないわけにはいかないだろう。
まずはボディを眺めよう。