長期テスト アルファ・ロメオ・ジュリア・クアドリフォリオ(1)

公開 : 2018.01.30 18:10  更新 : 2018.01.31 18:58

「QVは卒倒しそうなほど美しい」

アルファの高いデザイン水準が頭にあっても、QVは卒倒しそうなほど美しい。アグレッシブで官能的で、他の小型スポーツセダンがまるで凡庸に見えてくる。

曲線美に富むボディは、大きくうねったサイドシルに合目的的なリアディフューザーといったカーボンファイバー製付加物やエアベントで飾られ、いかにも速そうだ。

元々レースフィールドでの栄光を意味し、後にアルファの高性能モデルの象徴となった四つ葉のクローバーをあしらった三角形のバッジは当然のように左右のフェンダーに収まり、特別なクルマだとすぐにわかる。

ジュリアに用意される7色のボディカラーはいずれも素晴らしいのだが、図抜けているのがわれわれのクルマに塗られた3層コートのコンペティツィオーネ・レッド(1750ポンド=約27万円のオプション)だ。

フェラーリのように魅惑的だし、アルファ伝統の「テレフォン・ダイヤル」型ホイールを現代的に解釈したようなダークグレー塗装の5ホールデザイン19インチアルミホイール(350ポンド=約5万3000円の追加)と組み合わせるとなおさらだ。同一サイズで明暗のカラーが選べる標準のY型スポークのホイールも良いデザインで、ハズしようがない。

メカニズムに目を向けよう。

ジュリアはマルチリンク式リアサスペンション、トルクベクタリング機能を持つリアディファレンシャル、アダプティブダンパーを備える後輪駆動の専用プラットフォームを持つが、それらは全て従来のアルファとはまるで異なるものだ。

電動アシストのステアリングはスパッと切れ、ロック・トゥ・ロックは2回転強でしかない。高速安定性に寄与するカーボンファイバーのボンネットとフロントのアクティブスポイラーも用意され、アルファがBMW M3やメルセデス-AMG C63(そして次期アウディRS4)を打ち負かさんと土俵に割って入る意志が見てとれる。

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