スバルXV 2.0i SE 英国試乗 水平対向4気筒、力不足も輝き増す
公開 : 2018.02.01 11:40 更新 : 2018.02.02 14:04
ONもOFFも相性の高いシャシー
車高が上げられたプロポーションにも関わらず、新しいプラットフォームによる適正化されたパッケージングと、低くマウントできるボクサーエンジンのお陰で、重心高は低い。
そのため、ツギハギの多い田舎道での乗り心地は良いにも関わらず、操舵感や重心移動の雰囲気は、舗装路中心に味付けされたクルマのよう。ステアリング・フィールは不足気味だが、重さは適正で、濡れた路面でも安全性と信頼感を高めてくれる。恐らくXVがホームとするような道だろう。
一方で、このモデルに標準でセットされる18インチホイールは、かなりの量のロードノイズを車内に響かせてしまう。全体的に良い印象のXVであはるが、優秀とまでは言えない。
そこで、思い切ってオフロードに飛び込んでみると、XVは突然印象を変化させる。
新設計のXドライブモードは、4輪すべてのトルク配分を独立してコントロールすることで、トラクションを最大限に活かす。これが極めて効果的で、雨で酷くぬかるんだ路面も余裕でこなした。ライバルモデルは、これほど複雑に各タイヤへのトルク配分を行うことはできない。大きな強みだと言える。
急斜面でアクセルとブレーキのコントロールをクルマが支援する、ヒルディセント・コントロールも搭載しており、ドライバーはステアリング操作に集中することも可能だ。
ちなみに、クルマのスタビリティコントロールをオフにすれば、スバルの4WDが持つイメージに近いオフロードでの走りを、クロスオーバーでも楽しむことができる。大きなセリングポイントのひとつだと思う。