こんなものまで作っていた 自動車メーカーの意外な製品 前編
公開 : 2018.01.31 11:10
フォードのサイドワインダー・ミサイル
1951年、フォード・エアロスペースは米海軍と、AIM-9サイドワインダー空対空ミサイルのパーツについて、技術開発と製造の契約を結んだ。内容は誘導制御に関する部分だが、物流の補佐も行うこととした。
AIM-9はベトナム戦争で広く用いられ、その発展版が今も多くの国で使用されている。1982年のフォークランド紛争では、時のロナルド・レーガン大統領政権下で、最新バージョンのAIM-9Lナイナー・リマを改修し、英国海軍向けに供給した。
センサーの改良で、追尾だけでなく正面対向時にもロックオンできるようになったこのミサイルが、英国のシーハリアーに紛争時における多大なアドバンテージをもたらしたとも評価される。空戦において、自軍の損害はないままに、20機の敵機を撃墜したのだ。
その後、フォード・エアロスペースは1990年に売却され、その軍需部門は現在ではロッキード・マーティンに組み込まれている。