フェラーリ275GTB 8億9744万円 ピニンファリーナのワンオフ
公開 : 2018.01.31 06:10 更新 : 2020.12.08 18:17
ディテール 量産モデルと別物
このフェラーリ275GTBスペチアーレは、一見すると淡いブルー・メタリックのショートノーズ仕様に見えるが、細部を見てゆくとまったく別であることが分かる。
具体的には小型のバンパー、特製のラジエターグリル、ボディラインに合ったヘッドランプ・カバー、エンジンフードには大きなバルジが設けられ、その下には最強力版の6キャブレター・エンジンが収められていた。運転席サイドウインドウの3角窓は取り払われ、リアに目を移すと後年登場するロングノーズから採用される露出したクロームメッキのトランクヒンジを早くも備え、エンドパネルには取り囲むようにモールを追加。最大の特徴といえるのがリアスカートに付く3条のディフューザーだ。このディフューザーこそ275GTBスペチアーレを象徴する最大のポイントなのである。
インテリアはピニンファリーナの真骨頂といえる華麗かつ豪華な仕立てにされている。トリムは重厚なブラウンのレザーを用い、シートはよりゴージャスな仕立てとなる。ダッシュボードの両端はドアトリムに連なるカーブした形状になり、フロアコンソールにはホイヤーのラリーマスターが取り付けられていた。