シボレー・カマロ vs フォード・マスタングGT V8マッスルカー対決 前編
公開 : 2018.01.31 10:10
古典のなかの新しさ
まさに最高のエンジンだが、容赦なく強化される排気ガス規制のもとで、手の届きやすいパフォーマンスカーのセグメントから大排気量自然吸気エンジンは次々と姿を消しつつあり、いまやダウンサイジング・ターボにとって代わられようとしている。だが、全てではない。まだ古典的アメリカン・マッスルカーが残っている。
最新のフォード・マスタングはグローバルカーであり、つまりは右ハンドルも手に入るということだ。さらにリアには生気溢れるリジッド・サスペンションに代わり、ついに欧州モデル同様のマルチリンクが採用された。
一方、第6世代のカマロは前モデルに対して100kg近いダイエットが施されたうえに、マスタング同様、リアにはより洗練されたマルチリンクが奢られている。
しかし、いくつかの重要な意味でアメリカン・マッスルカーの伝統はこの21世紀においてもその最新モデルに引き継がれている。
なによりも両者とも徹底的に素晴らしく古典的なモデルだということだ。両モデルともにターボや電動モーターによるサポートなど歯牙にもかけず、その大排気量だけで巨大なパワーを発生させる素晴らしいV8エンジンを搭載している。
フォードの排気量は4951ccであり、シボレーに至ってはなんと6162ccだ。これで十分だろう。しかも、古典的なV8エンジンを搭載しつつも、それなりにモダナイズもされている。
ココからが重大なポイントである。