シボレー・カマロ vs フォード・マスタングGT V8マッスルカー対決 後編

公開 : 2018.01.31 16:10

V8のキャラ、どう違う?

カマロのエンジンはV型8気筒独特の素晴らしく鋭い轟音を響かせながら6500rpmのレッドラインまで回転を続け、まさにV8であることを感じさせてくれる。

マスタングのエンジンもカマロ同様、容易にそのトルクに溢れたパフォーマンスを楽しませてはくれるが、残念なことに、肝心のキャラクターが欠けているのだ。

エンジン・サウンドもカマロに比べれば退屈なもので、まるでヘアドライヤーの騒音のようだ。そして6000rpmを越えたあたりでこのエンジンは活気を無くしてしまう。

この違いはカマロには取り付けられていたオプションのスポーツ・エグゾーストによるものかもしれず、マスタングにも同じようなエグゾーストを与えれば、活気を取り戻すことができるのかもしれない。

少なくともシボレーのより特徴的なV8こそがこういったマッスルカーの輝きを増すのは事実だ。

では、このカマロの魅力的なエンジンは左ハンドルの不便さを埋め合わせるに十分だろうか? 

恐らくその素晴らしいサウンドと猛烈なトップエンドは、毎日このクルマに乗った場合に遭遇する交差点での視界の悪さや、追い越しの危険性、それに自動ゲートでの不便さなど帳消しにするかもしれない。

そして、もしカマロを週末のお楽しみだけに乗るのであれば、左ハンドルもその魅力の一部になるだろう。

フォードに魅力が無い訳ではないが、より楽しめるのはシボレーの方だ。そして、英国の路上によりマッチした欧州製クーペ・モデルが数多く存在する中で、カマロはその独特のサウンドとキャラクター、それに古き良きアメリカン・スタイルによって、依然として排気量に勝るものなどないことを証明している。

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