走るのは砂の上？　砂の中？

「いつも砂丘を走っていますが、サーフィンと呼んでいます。つまり、中に潜るんじゃなくて、常に砂丘の表面を走るのが重要なんです」

「すべての砂丘にはそれぞれ違った大きさ、かたちがあり、時には中に空洞が出来ていたりもします。写真はまさにそんな1枚で、空洞を通り抜けて、反対側から抜け出てきた瞬間のものです」

「ハイラックスのフロントで砂を弾き飛ばしていますが、写真の瞬間、砂煙が上がっていますね。車内では、実際のところほとんど気付きませんでした。こんな状態はしょっちゅうですから」

前は見えているの？

「砂埃の中にいるのと、前が見えないのとでは大きな違いがあります。車内ではすべての感覚が非常に鋭くなっています。まさに張り詰めた状態です」

「エンジンの状態や、ナビゲーターからの指示、その他多くに注意を払っています。もしこの状態で、ゆっくり走ってと言う奥さんと一緒に普通の道路を運転しているのであれば、夫婦仲は上手く行くでしょうね」

「砂埃は一瞬ですが、例えば、見えない他のクルマにも注意を払わなくてはいけません。止まるか、別のルートを選択するかを決める必要があるのです」

「視界が無い状態での運転は大きなリスクです。大穴や、大岩、崖といったものがありますから。見えなければ、前に進むことなど出来ません」

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