長期テスト アウディTT RS(1) 第一印象ならびに支払った金額は
公開 : 2018.02.01 10:10
購入したTT RSの装備
標準装備リストは整然としていて豊富とは言い難いが、その中にあって際立つのはMMIナビゲーション・プラスとアウディi-コックピットシステムで、これで運転中にセンターコンソールのモニター画面に気をそらされる心配もなくなる。
スマートフォン・インターフェース(約38000円)やワイヤレス充電器(約5万円)は確かに意義があるが、Apple CarPlayが気に入らないか(または持っているのが下位のiPhone SEだったり)ワイヤレス充電のできない端末のユーザーにはちょっと無駄だ。
あともし選べたならば、リアビューカメラ・バング&オルフセンのオーディオ・キーレスエントリーが付いてくるコンフォート&サウンドパッケージ(約20万円)は付けたかったところだ。
まぁいずれにしても、RSの内装を失望と評するのはよほどのへそ曲がりだろう。半年を共にするのには充実した空間だといえる。
外見もまた実に見事。だが、TTの小柄なボディにこのカタルーニャ・レッド・メタリック(約84000円)はちょっと緋色が強すぎるきらいがあり、もう少し穏やかな色だったら、なお良かったのではないかと思う。
ホイールについては、いつもながら用意のある最大の径をすすめてきた。正しくは「20インチ・7スポークローターデザイン光輝仕上げマットチタン調アルミホイール」だ。
かつてのわたしなら標準の19インチが付いてきたらまず即座に引っぺがしていたに違いないが、乗り心地の悪化などろくすっぽ考えずに大枚約26万円を出して扁平率を下げるのを善しとするのはいずれにせよよほど天晴れな精神の持ち主だけだろう。
わたしのそういう懸念は、今後年ごとに大きくなっていくと思う。かつては朝食べるシリアルは含まれる飽和脂肪酸が多ければ多いほど、シャシーは馬の鞍のように硬ければ硬いほど好きだった。でも時は流れた。糖分の多すぎるシリアルはもう食べないし、医療従事者以外に脊椎を押し潰されるのはもうごめんだ。
よってクルマのスペックから想像して、アウディへ納車前に尋ねた唯一の質問は「マグネティック・ライドは付くの?」だった。