ルノー・メガーヌRS新型 「280 EDC」に試乗 FF最速の奪還なるか 評価は?
公開 : 2018.02.02 16:40 更新 : 2018.02.08 09:15
徹底的にバージョンアップ
FFの駆動方式は変わらないが、メガーヌの高速バージョンは隅々まで徹底的に見直され、スペック上は、ライバルよりも上回った性能を持っている。
旧式が積んでいた2.0ℓエンジンよりも軽量で小型の1.8ℓターボエンジンは、メガーヌ275以上のパワーとトルクを発生する。そして組み合わされるミッションは、6速マニュアルか、デュアルクラッチATかを選択可能。クリオRS220トロフィーとは異なり、マニュアルならペダルとパドルとでもがく必要もなくなった。
悪くないニュースだと思う。
サスペンションは、フロントがストラット、リアがトーションビームとなるが、フロントは新しいジオメトリ設定が与えられた。またルノー・スポール「PerfoHub」技術が用いられ、キングピンのオフセット角を減らし、トルクステアやストローク時のトー変化を抑えている。
さらにメガーヌRSの車高はメガーヌGTよりも5mm低くなり、フロントトレッドは45mm、リアトレッドは30mm広げられた。
そしてシャシーには新しい技術的な注目ポイントがふたつあり、ひとつは4輪操舵システムで、もうひとつはラリーカー譲りの油圧式によるサスペンション・バンプストッパー。後ほど「番外編 アダプティブダンパーに代わる技術」にて説明する。
他に、わかりやすい部分で言うと、サスペンションが「スポーツ」グレードでは若干ソフトになり、「カップ」グレードではより硬めにセッティングされている。電子ブレーキ制御による、トリクベクタリング・システムも組み合わされる。
「カップ」ではさらにトルセン・リミテッドスリップデフを装備。メガーヌ275に搭載されていたGKN社のものより強力なロックアップで、パワーロスを効果的に減らしている。
大径の19インチホイールにはブリヂストン製のタイヤが組み付けられ、カップスペックのオプションとなる、アルミニウム性のハブと軽量なブレーキが支える。
価格はまだ非公式ながら、29000ポンド(440万円)ほどで、注文は4月から、デリバリーは6月からが予定されている。
クルマの情報を理解したところで、試乗テスト。