番外編1　1995年、ダビデがゴリアテを撃破

ル・マンのLMP1クラスに初参入するジネッタは果たして総合優勝を獲得することができるだろうか。

チームの関係者たちでさえなかなか難しいと感じているようだが、かつて1995年にマクラーレンが現代におけるもっとも驚異的な勝利を成し遂げたことがある。

この年マクラーレンは世界一有名なF1マシンを世に送り出しただけでなく、レース用にモディファイした数台のF1 GTRでル・マンに参戦した。

ドライバーのヤニック・ダルマス、J.J.レート、関谷正徳が走らせた最速の59号車は、レース前までエンジンとギアボックスにトラブルを抱えていた。

24時間もちこたえることは無理かと思われたが、暴風雨のおかげでサスペンションとパワートレインの負荷が軽減された。そして、どのプロトタイプよりもはるかに良い視界を活かしたレートの操縦も素晴らしかった。

結局マクラーレンは1周差で優勝を飾り、他のGTRは3位、4位、5位、13位でレースを終えた。

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