長寿車ランキング 世代交代なしに10年以上続いたモデルとは 後編
公開 : 2018.02.07 11:40 更新 : 2021.03.05 21:43
シトロエン2CV:42年(1948〜1990年)
オックスフォード英語辞典では、『アナクロニズム』の項にシトロエン2CVの写真を用いている。ティン・スネイル、すなわちブリキのカタツムリとあだ名される2CVは、後継モデルとなるはずだったディアーヌやヴィサの生産終了後も生き残ることとなった。この長いモデルライフは、なにもシトロエンが、キャブレターに長寿の秘薬を吹き込んだというようなことが理由ではない。ただ単に、このクルマがシンプルだったことによるものだ。
2CVの設計は隅から隅まで、機能性が形を決めたといえるもの。跳ね上げ式のサイドウインドウや初期モデルの速度計と連動するワイパーなど、合理性を追求している。生産台数は510万台ほどで、このうち120万台がバン仕様。派生モデルともいうべきアミやディアーヌ、メアリなども加えれば、900万台を超えることになる。