アウディQ5 2.0 TFSI クワトロSライン
公開 : 2013.02.16 14:15 更新 : 2017.05.29 18:18
■どんなクルマ?
新しい2.0ℓのTSFIエンジンと、8速のティプトロニック・ギアボックスを搭載した新しいQ5だ。その価格は35,985ポンド(522万円)と、大方のディーゼル・モデルよりも安い。カントリーロードからハイウェイまでをそつなくこなし、高い経済性を持ち、価格に見合うだけの価値を持つモデルでもある。
Sライン・スペックは、19インチのヒール、DRL機能を持つキセノン・ヘッドランプ、ステッチの入ったインテリア・トリムなどを持つ。また、いくつかのボディ・キットが装着されている。
■どんな感じ?
これまでのQ5で得た好印象は残されたままだ。ステアリングはダイレクトで、充分なフィーリングがあり、ボディ・ロールもよく抑えられている。そして、キャビンの設えも良い。1,525ポンド(22万円)のオプションとなるMMIドライバー・インターフェイス・システムのタッチ・スクリーンも慣れれば非常に使いやすい。
しかし、残念なことにこれまでのQ5でわれわれが好きではなかった箇所も残され知恵ル。特に、シティ・スピードにおける乗り心地は固いままだ。路面が滑らかでなければ、それに直ぐに気づくはずだ。
大部分の状況下では、その2.0TSFIエンジンに不満はないが、やはり低速トルクという面ではディーゼル・エンジンに分がある。8速のティプロトニックは、パワーと経済性のバランスを上手く支配する。しかし、どちらかというと高いギアを選ぶ傾向があるようだ。
もちろん、マニュアル・シフトがオプションとして設定されているが、その反応は遅い。
アウディは公式には、シティ・モードで10.4km/ℓ、総合で12.7km/ℓという燃費を公表しているが、われわれのテスト・ドライブでは9.6km/ℓという値だった。メーカー公称値に近づけるためには、もう少し経済的なドライブしなければならないのだろう。
■「買い」か?
Q5は、大部分において素晴らしいパッケージである。キャビンは素晴らしく、ロング・ツーリングであってもその余裕あるスペースが快適性をもたらしてくれる。高い速度であってもロード・ノイズが侵入することもない。
しかし、ディーゼル・モデルに対しての議論は別だ。ガソリン・エンジンも充分に良いが、やはりディーゼル・モデルほどの低回転でのトルクはない。ディーゼルのQ5は、このガソリン・モデルよりも更に良いクルマなのだ。
アウディQ5は、ライバルたるBMW X3やボルボXC60よりも最も優れたクルマだ。X3はノイズが多いし、XC60は経済性に劣る。もちろん、アウディQ5とて完璧なクルマではない。しかし、オールラウンダーとしてはバランスのとれた素晴らしいクルマなのだ。
(ダレン・モス)
アウディQ5 2.0 TFSI クワトロSライン
価格 | 35,985ポンド(522万円) |
最高速度 | 222km/h |
0-100km/h加速 | 7.1秒 |
燃費 | 12.7km/ℓ |
CO2排出量 | 184g/km |
乾燥重量 | 1755kg |
エンジン | 直列4気筒1984cc |
最高出力 | 222bhp/4500rpm-6200rpm |
最大トルク | 35.7kg-m/1500rpm-4500rpm |
ギアボックス | 8速オートマティック |