新型BMW X2ディーゼルに試乗 価格/サイズ/内装、Q3やGLAへの一手は
公開 : 2018.02.07 11:10 更新 : 2018.02.07 15:47
輝くステアリング・フィール
シャシーの味付けはX1より魅力的なものとなっており、X2の方がダイナミック性能では高いと言えるだろう。X2のサスペンション形式はフロントがマクファーソンストラット式、リアがマルチリンク式となる。
今回の試乗コースで輝いていたのは、ステアリングフィール。操作感は重く、アシスト量もかなり変化する仕様だが、センター付近では非常にダイレクト。ロックトゥロック全域で充分なフィーリングが得られる。そのため、住宅地や高速道路など、速度域を問わず正確で、ドライビングを楽しめる。
X2 xDrive20dには標準でスムーズさを高めてくれるサーボトロニック(車速感応式パワー・ステアリング)を搭載し、ツギハギや欠けた部分の多いアスファルトでも、無駄なキックバックや路面からの衝撃を防いでくれる。
走らせた感覚も、腰高のクロスオーバーというより、できの良いハッチバックのように気持ち良いライン取りができる。コーナーでのロール量は穏やかだが、漸進的にしっかりとした動きがあり、ワインディングでも自信を持って走らせられる。コンディションの良い路面なら、グリップを失わせるにはかなりのスピードが必要となりそうだ。
緻密なブレーキペダルの感触、シフトダウン時のATのテキパキとした動き、ターンイン時のシャープな挙動と余裕のあるグリップ力。どんなコーナーでもX2の準備は万端。加えて4輪駆動システムとダイナミック・パフォーマンス・コントロールが、コーナー出口での確実な操縦性を約束してくれる。
そして、X2 xDrive20dに標準装備されるダイナミック・ダンピング・コントロールが生む減衰特性は非常に印象的なもの。X1と同様、基本的に硬い味付けながら、充分な柔軟性も兼ね備えており、リバウンドも上手に抑えられ、短い周期の凹凸などでも上質に処理してくれる。大きな塊などの衝撃は流石に拾うが、乗り心地が悪化することはない。