ディーゼル逆風、LPG復権は近い? 価格、各国の状況は 「バイフューエル」も
公開 : 2018.02.10 17:10
アルファ・ロメオにもLPG
英国ではその見通しは明るいとは言えない。今現在この国ではメーカー純正LPGモデルは購入できないのだ。一方、ジェイゴによれば、世界中で15社ものメーカーがガソリンタンクに加えてLPGタンクを積んだ約100車種ものバイフューエル・モデルを販売している。
EUでも、ダチアやオペルのようなブランドから、驚くべきことにスバルやアルファ・ロメオ・ミトの様なモデルまで、多くのLPGモデルを選ぶことができる。
こうしたバイフューエル・モデルは、スタンダードなモデルに比べれば高価であり、ガソリン価格を1.21ポンド/ℓとして比較した場合、LPGの方が64%も安価であるにもかかわらず、購入価格の差を埋めるにはさらに16,100kmを走行する必要がある。
ダチア広報によれば、「ダチアでは大陸欧州市場で複数のLPGモデルを販売しています。一方、英国ではLPGのインフラが整っていないことと、現時点では顧客の要望がないために、これらLPGモデルの販売は行っていません」とのことだ。
ジェイゴは、政府が英国のLPG市場向けに積極的な支援を行っておらず、また自動車メーカーも右ハンドル仕様のメーカー純正バイフューエル・モデルの生産にも乗り気でないことに対して、Autogasでは不満を募らせていると言う。しかし、英国の個人リース契約主体の新車市場は変化を好まず、LPGモデルのような短期所有にも適していない。
一方、英国の商用車部門におけるLPGの将来はこれまでになく明るい。次項でくわしくお伝えしよう。