フォード・クーガ・タイタニウム 2.0TDCi 163パワーシフト
公開 : 2013.02.19 17:47 更新 : 2017.05.29 18:55
■どんなクルマ?
第2世代となった新しいフォード・クーガを初めて英国の道でテストした。ブルー・オーバルによれば、新しいクーガは、実用性が高くなり、クオリティが上がり、装備が充実したことによりサイズは大きくなったという。そのサイズが大型化されたことにより、アメリカ市場ではフォード・エスケープと同じ車格となっている。
クーガは、ヨーロッパ・フォードをルーツに持つモデルだから、やたらと柔らかいサスペンションを持っているわけではない。ヨーロッパ・マーケット向けにシャシーをセッティングしている、ヨーロッパ・マーケット向けのモデルである。
エンジンは4つのラインナップ。138bhp、161bhpの2.0ℓディーゼルと、148bhp、178bhpの1.6ℓガソリンだ。われわれがテストしたのはハイパワー版のディーゼルで、フォードのインテリジェント4WDドライブ・システムと、6速デュアル・クラッチ・オートマティック・パワーシフトが付いたモデルであった。
■どんな感じ?
第1世代のクーガはよりコンパクトなサイズだったが、この第2世代のクーガはそのサイズがミッド・サイズのSUVとなり、ホンダCR-VやトヨタRAV4と同クラスになり、日産キャシュカイのサイズからは遠のいてしまった。しかし、そのサイズ拡大にかかわらず、クーガはドライバーズSUVだと評している。
全体的にかっちりとしたクルマだ。先代のクーガほど機敏で軽い感じはしないが、4WDシステムのおかげもあって安定したドライビングが可能だ。特に、低速での堅く確かな印象は良い。ノイズもハーシュもよく抑えられているが、それでいてこの手のクラスのクルマに期待するような落ち着いた快適さはない。
ディーゼル・エンジンはトルクの塊と言った感じ。従ってデュアル・クラッチ・ギアボックスはあまり回転をあげずに継ぎ目のないシフトでスムーズにシフトアップしてくれる。
お大きくなったサイズは、より多くのスペースをクーガにもたらしてくれる。トランクは456ℓ。足元のスペースは82mmも増大しており、特にリア・シートの居住性は格段にアップした。キャビンのクオリティも素晴らしい。しかし、スイッチ類が多いのには困る。ある程度集中して制御できる簡略化したコントロールが必要と思われた。
■「買い」か?
フォードは、クーガをサイズ・アップし、そのポジショニングを上級にシフトした。ドライブして愉しいクルマでもあり、それでいて、前世代のクーガよりも1,000ポンド(15万円)程度安い価格は充分に魅力的だ。
(マーク・ティショー)
フォード・クーガ・タイタニウム 2.0TDCi 163パワーシフト
価格 | 27,045ポンド(391万円) |
最高速度 | 196km/h |
0-100km/h加速 | 10.4秒 |
燃費 | 16.1km/ℓ |
CO2排出量 | 162g/km |
乾燥重量 | 1707kg |
エンジン | 直列4気筒1977ccターボ・ディーゼル |
最高出力 | 161bhp/3750rpm |
最大トルク | 34.7kg-m/2000rpm-3250rpm |
ギアボックス | 6速デュアル・クラッチ・オート |