クルマの複雑化 ディーラー整備「一極集中」に? 町のショップの現状は
公開 : 2018.02.17 00:00
BMWのスペシャルショップ
ゲリー・ウーラットは既に25年間も彼ひとりでアウトバーン・サービスを運営しており、その前の14年間はBMWのサービス工場で働いていた。
この経験によって彼にはBMWに関する膨大なノウハウが蓄積され、オーナーたちを保証期間中にもかかわらず自分のクルマを彼のショップへと持ち込ませる。
「全てのモデルに同じ電子制御が使われるようになっています」と彼は言う。「そして多くが些細な問題で何度もディーラーへ入庫しているんです」
ウーラットは、こういった問題に対していきなり結論に飛び付くのではなく、最初から最後まで順番に調べ上げていく。彼もBMWの診断システムを導入しており、「同じモデルだからと言って、常に同じ問題を抱えている訳ではないのです」とも言う。
部品の値引きが少なくなったせいで、最近ではショップとディーラーでの価格差が余りなくなっていると彼は認める。「15年前には35〜40%程度の値引きがありましたが、いまでは10%です」しかし、ウーラットに頼めば、彼の39年に渡る経験に基づく車両状態に合わせたメンテナンスを受けることができる。
「最近ではレストアに興味があります」と彼は言う。E30のM3をベースに6気筒エンジンを積んだアルピナがリフトに載っていた。
「問題を抱えたV10のM5を修理するのに3000〜4000ポンド(45万5520円〜60万7360円)を掛けるのと比べても、新たな価値が見つけられるんです」