解説 マクラーレン・セナ V8やモノケージIII/P1と720Sと比較も
公開 : 2018.02.18 07:40 更新 : 2018.02.18 13:04
モノケージIIIと空力デザイン
モノコック
セナに使用されているのはモノケージIIIと呼ばれる、マクラーレンがこれまで作り出した中でも最軽量、且つ最高強度を誇る最新のカーボンファイバー製シャシーだ。
合計重量60kgのカーボンファイバー製ボディパネルと併せて、モノケージはF1の1138kgを除けばマクラーレン製ロードカーで最軽量となる乾燥重量1198kgの実現に貢献している。
パワートレインとサスペンションはアルミニウム製サブフレームにマウントされており、リア・バルクヘッドと一体化されたカーボンファイバー製クラッシュボックスにより、サーキット走行時もロールケージの追加設置は不要である。
ドア
ドア1枚の重量は750Sで使用されているものの約半分の9.88kgに留まっており、このクルマのパフォーマンスに重要な影響を及ぼす空力デザインはカーボンファイバーの構造と一体化している。
マクラーレンF1同様、サイドウインドウの可動範囲は限定されているが、この構造により多くのメリットが得られた。ドアを薄くすることで、ボディ周囲のエアフローを良くし、可動範囲の小さい窓はパワーウインドウ用モーターを小型化して重量を削減するだけでなく、キャビンのパッケージも改善することができた。さらにドア下部をシースルーのパネルに替えるオプション設定まである。
「一般的なサイドウインドウで見られるような構造を取り去ることで重量を削減すると共に、ドア下部の内部部品を無くしてシースルーにすることができました」とデザイン・ディレクターのロバート・メルヴィルは語る。