フェラーリ・ポルトフィーノ 軽量化と出力向上するも、グランドツアラーとしては疑問も
公開 : 2018.02.19 11:10 更新 : 2021.09.26 17:00
グランドツアラーらしくないエンジン
ポルトフィーノのエグゾーストには、電子制御のバイパスバルブが付いており、おなじみのマネッティーノで選択するドライブモードによって、賑やかにもできるし、静かにもできる。
最も静かな「コンフォート」モードを選べば、ハーフスロットルまでなら大人しい。もし心地よい美声で目立ちたいなら、「スポーツ」モードを選択すればよい。レブカウンターの針が7500rpm目指して跳ね上がれば、圧力の高いターボによって斬新的に出力が発生し、中回転域の分厚いトルクでシャープにクルマは反応する。
AMGやアウディのV8モデルと比較して、ダイナミクスの面ではずっと特長的。別の表現をするなら、とてもフェラーリ的。
ではグランドツアラーかと聞かれると、はい、とは即答しにくい。
同じことはトランスミッションでも言える。ギアをゆっくりとつなぎたい時でも力強い推進力を感じさせ、クルマが目指したであろう性格とは逆の雰囲気を感じざるを得ない。