回顧録 ロータス2イレブン vs アリエル・アトム300 vs エルフィンMS8クラブマン vs ケーターハムR400 vs ブルック・ダブルR 前編
公開 : 2018.02.18 11:20 更新 : 2018.02.18 20:08
恐怖さえ感じさせるエルフィン
今回われわれが集めたマシーンはご覧のとおり、そうそうたる顔ぶれだが、いつものように「偽物」が1台混じっている。それを見分けるのはさほど難しくないだろう。
エルフィンという名前は、カンナム・マシーンに由来するというが、その姿形はほかのクルマと並べて見るとヘタなパクリにしか見えない。大きすぎるホイールとタイヤ、寸詰まりのボディ、まるでトラックのように太いウィンドスクリーン・ピラーの集合体はチグハグというよりほかはない。
偽物っぽさはコックピットにも当てはまる。ステアリングホイールやシフトレバーは妙に太くて不格好で、操作力も重い。2イレブンとは対照的だ。そして肝心の走りでも、V8エンジンを搭載したエルフィンはロータスとはまるで違うフィールを示す。ステアリング・フィールは、スポーツカーとして最悪の部類に属する。サーボの効きがひどく悪いブレーキも同様だ。
コルベットのエンジンを積んだエルフィンは、常に、特にハードに走らせているときは、なにか重大なトラブルが起きるのではないかという恐怖を感じるクルマだ。それでいて、今回の5台の中でも2番目に高価だから、今回参加したスタッフの誰もが、エルフィンに乗るのを嫌がった。