長期テスト ホンダ・シビック(1) 10代目、納車直後の印象は
公開 : 2018.02.20 11:40 更新 : 2018.03.04 18:12
シビック新型 先代からどう変わったか
先代よりもより長く低く幅広くなり、新設計プラットフォームに完全に独立したリアサスペンションを採用している。また、新しいターボエンジンにより高い運動性能を取り戻した。
そして、スタイリングだ。過去を振り返れば、2世代にわたって型破りで賛否両論あるルックスであったが、それがまた新たな型破りで議論を呼びそうなルックスへと進化したのだ。このクルマがカッコよかったり整っていると言えるかはさておき、最低限この複雑な造形がひとびとの注目を浴びるのは間違いない。
レイモンド・ローウィというデザイナーの「ありふれたものを売るためには、ひとが驚くようなものにしなかればならないが、ひとが驚くものを売ることでそれを有名にすることができる」という格言を思い起こさせる。
つまり、このクルマに取り入れられた変化こそがクルマ好きたちが再びシビックに目を向けることにつながり、ひいてはわたしが長期テストに選ぶことになったのだろう。
今回長期テスト車として選ばれたのは1.0ℓVTECエンジンを搭載したSRというグレードだ。われわれの以前のテストによれば、この129psを発揮する新型の1.0ℓ3気筒ターボエンジンはよりパワフルな1.5ℓ4気筒エンジンよりも魅力的とのこと。
数値上のパフォーマンスも重要だと思うが、0-97km/hを10.9秒でこなし最高速は204km/hをマークする。また、より印象的なのは19.6km/ℓの公称燃費と117g/kmのCO2排出量だ。
このシビックの運動性能に対する疑いは、装着された太いタイヤを見れば晴れるだろう。ハンカチほどの大きさしかないエンジンを持つファミリー向けハッチバックが数年前のタイプRよりも太い235/45R17のタイヤを履き、路面に食いついているのだ。この黒いアロイホイールだって、かなりのことをやってくれそうだ。
SRグレードの見た目も良い。シビックはどのグレードも装備が充実しており、標準で自動ブレーキなどの先進のアクティブセーフティ技術が取り込まれている。さらに、このSRでは自動ワイパーやデュアルゾーンのエアコン、リアビューカメラなどが追加されている。
乗り込んでみての第一印象は良いものだった。