AUTOCARが望む、復活してほしい自動車メーカー(2) サーブとスバル協業復活
公開 : 2018.02.24 12:10
サーブのよさはインテリアに
最初のポイントはスタイリングである。スバルのクルマを尊敬してはいるが、その見た目は最高という訳ではないとAUTOCARは思っている。
第2世代のサーブ9-5を思いだして欲しい。このサルーンは5年以上前のモデルだが、そのスタイリングは依然として素晴らしく、ほんの僅かしか存在していないエステート・モデルも見事なデザインを纏っている。
しかし、スバルの骨格にサーブの表皮を与える最大の理由はインテリアにある。未だ誰もサーブを越えるシートを作りだしたものはなく、特にダッシュボードとインストゥルメントに代表されるインテリアの雰囲気は依然として自動車デザインの到達点のひとつに位置付けられる。
サーブ最後のモデルとなった9-5と9-4Xの美しいバックライト照明に照らされた素晴らしく見やすいフォント、柔らかな曲線を描くダッシュボードは高級車市場でも際立つ存在だろう。
サーブのフェニックス計画を思いだしても良いかもしれない。ビクター・ミューラーの下で2011年に立案されたものだが、この計画ではインフォテインメント・システムの大部分がアンドロイドのOSで機能する予定だったのだ。なんと的確な未来予測だったのだろう。
スバルは収益性を維持しながら昨年100万台のクルマを作りだした。サーブの復活とサーブ風のアウトバック、フォレスターやXVはスバルのビジネスを成長させるだけでなく、多くが復活を望むスウェーデン・ブランドの真の姿を保つこともできるのだ。