ポールスター訪問 CEOトーマス・インゲンラートに聞く、苦悩と未来
公開 : 2018.02.24 15:10
ポールスターに影響したボルボ5台
ポールスターの最高経営責任者トーマス・インゲンラートは、将来は既存の枠にはまらない「ファストバックや、ハッチバックや、あらゆるバックの」クルマを造ると語る。
こちらは、ボルボが過去に同じ路線で造った成功作と、ちょっとそうとは言いづらいクルマの一部である。
ボルボP1800(1961〜1973)
タフで、快適で優しく記憶に残るこのクーペは素晴らしく流麗な2ドアボディにセダンのエンジンと走行装置を組み合わされ、12年間生産された。
ドラマ「セイント 天国野郎」でロジャー・ムーアが乗って演じたことで有名になった。
ボルボ1800ES(1972〜1973)
リライアント・シミターGTEのような「ブレッドバン型」クーペの成功に刺激され、ボルボはP1800に目を引くガラスハッチを付け加えた。しかしアメリカの安全基準が厳しくなると、それに見合った対策にコストをかけるのを諦めた。
ボルボ262C(1978〜1980)
フォード・リンカーンの高出力エグゼクティブカーがスウェーデンに上陸するや、ボルボはベルトーネにこの奇妙な外観の、260セダンの基本構造を流用したアメリカ市場向けクーペの生産を委託した。販売台数は約6600台だった。
ボルボ480(1986〜1995)
このこざっぱりしたデザインのクーペ・エステートは9年間も生産されたが、見た目以上に広い居住空間を主な理由にアメリカで、あるいはリトラクタブル・ヘッドライトを好むひとびとの間で支持を得た。ボルボの例に漏れず頑丈な1台で、DAFから引き継いだオランダのネッドカー工場で生産された。
ボルボC30(2006〜2013)
フォード傘下時代のボルボに、フォーカスをベースにしたベルギー製クーペ・エステートがポンと現れた。小粋で、乗っても良かったが、安価とは言い難い上に強力なライバル陣がいたからだろう、売れたとは言い難かった。
このクーペ・エステートのボディにはボルボの50年にわたる関心が現れている。