ジーリー、ダイムラーの筆頭株主に 株の「買増し」は見合わせ
公開 : 2018.02.27 17:50 更新 : 2018.04.26 14:11
ダイムラーの筆頭株主となったジーリー。さらなる株の「買増し」は検討していないとレポートされています。積極的な買収を繰り返すジーリーは、いまやボルボやロータスだけでなく、「空飛ぶクルマ」ブランドのオーナーでもあります。次にジーリーの標的になるブランドも予想します。
ジーリー、ダイムラーの筆頭株主に
中国最大の民営自動車会社は、以前にも市場より安い価格での株式取得を提案し、ダイムラーによって拒否されていた。
メルセデス・ベンツを保有するダイムラーAGの筆頭株主となったボルボ・カーズのオーナーでもあるジーリーだが、いまのところ、さらなる株の買増しをする予定はないようだ。
ジーリーは、これまでの主要株主であるクウェート投資庁、ルノー-日産、三菱の3社アライアンスの保有率を上回る9.69%のダイムラー株を取得して、筆頭株主となった。今回の株式取得にジーリーが投じた金額は、いまの為替で約64億ポンド(9717億7600万円)といわれている。
ジーリーの李書福会長は、声明のなかで「しばらくの間は」ダイムラー株を買い増すつもりはないことを表明している。同会長によれば「企業としてのダイムラーとそのマネージメント体制を維持し、その価値と文化を尊重する」ということだ。
ジーリーにとって、機関投資家がその株式の70.7%を、個人投資家が19.4%を保有しているダイムラーへの投資は、この業界への影響力を保ち続けるドイツブランドが持つエンジニアリングと技術に関する知見を入手するための最短の方法だと専門家はいう。
次なるジーリーの買収先はどんな企業なのだろう?