アストン マーティン、英ポンド安も2017年最高益 18年はヴァンテージが起爆剤か

公開 : 2018.02.27 19:10  更新 : 2018.02.27 19:23

販売戦略は万全も、ブレグジットが不安材料

2016年に対して2017年は英ポンド安となったことも、わずかながら収益改善の要因となった。2017年の英ポンドは米ドルに対して年間平均で2016年よりも約5%安だった。

「販売台数の増加よりも、収益の伸びが上回っていますが、これは1台当たりの販売価格が改善した結果です。年間をとおして、米国のような市場からはポンド安によるプラスの影響を得ることができましたが、これはそれぞれの市場ごとに価格設定を行った結果なのです」とアストン マーティンのスポークスマンは語る。

こうした状況にもかかわらず、アストン マーティンCEOのアンディ・パーマーは、さらに大きな挑戦はこの少量生産モデルの市場をいかに維持していくかにあると指摘する。「いまわれわれは全く新しい課題に直面しています。将来に向けて新たななにかを準備するというのは大きなチャレンジです。しかしこのチャレンジが、この業界をさらにエキサイティングなものにするのです。準備は万端です」

ブレグジットに関して、英国とEUの間で正しい条件での合意が成立すれば、この業界は2020年までに60%成長する可能性がある。しかし、もし無秩序な離脱となった場合、新たな認証制度が導入されるまで、型式認証の取得が困難になることで、一時的な減産は避けられないかも知れない。

アストン マーティンにとって、その販売台数における最大市場は英国だが、最も早く成長しているのは中国市場である。そして、DB11ヴォランテ、ヴァンテージヴァンキッシュの導入は、アストン マーティンにさらなる利益をもたらすことになるだろう。

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