EVやハイブリッド、本当にエコか 生産/流通/廃棄で生じるCO2の実態

公開 : 2018.03.03 18:10

1 燃料の生産/流通で生じるCO2

アナリストが最初に考慮するのは、一次エネルギー源、つまり燃料の原料だ。

原油から作られるガソリンと軽油が排気ガスを作りだすのは自明だが、原油からの抽出、精製に要するエネルギーのCO2負荷という要因のほうが実は大きいのだ。

バイオ燃料でも走行中にCO2は排出されるが、これは植物が成長する過程でCO2を吸収することで相殺される。環境への優しさを推し量る際には、燃料の製造と流通において発生するCO2も考慮されるべきである。

走行中のバッテリーEVからのCO2「排気」は、充電に使われる電気を製造する際に発生するCO2に依存する。

2 クルマの生産で生じるCO2

クルマによるCO2の排出はクルマが走りだす前から始まる。設計、開発のプロセス(何千もの人が試験や事務作業をするオフィスの光熱費など)はあまりCO2排出に寄与しない。

原材料から完成品までのサプライ・チェーンを考慮に入れると、製造工程のほうがずっと影響は大きい。材料の選択、パワートレイン、サイズ、重量、その他すべての要素がクルマのカーボン排出量に影響してくる。

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