フォルクスワーゲンUp! GTI試乗 価格・スペック共に魅力 日本導入にも期待
公開 : 2018.03.05 11:40
使い切れるパワーが生む、楽しい体感速度
アップデートされたサスペンションは効果的。
全高が高く、全幅の狭いコンパクトカーであることを考慮すると、ボディロールは良く制御され、巡航速度では路面からの入力の吸収性にも優れている。ただし、大径の17インチホイールのためか、路面のうねりや轍にはやや敏感なようだった。
20.2kg-mの最大トルクを2000rpmで発生させるエンジンは、小さなボディを十分力強く感じさせ、0-100km/h加速は8.8秒でこなす。スロットルを深く踏み込んでも、首を痛める様な加速が得られるわけではないが、この控えめなパワーも、このクルマの魅力のひとつに思えてしまう。
最後まで使い切れるパワーは、小ぶりなGTIのボディサイズと相性が良く、存分に楽しめる体感速度を得られる。実際にはそれほど速いわけでもないから、大幅なスピード違反で、運転免許を停止されてしまう危険性も少ない。
しかも、サウンド面でも期待を裏切らない。エンジン音を増幅するサウンドシンポーザーというトリックが付いているが、「小粒でピリリと辛い」キャラクターにはピッタリ。
GTIは郊外の開けた道を楽しむことができるクルマには間違いなさそうだ。他の英国の道ではどうだろう。