値上がりする自動車書籍の共通点 110万円の本も 5冊の「有力本」は?

公開 : 2018.03.11 06:10  更新 : 2018.03.14 02:16

169万円の本とは?

彼の本は75ポンド(1万1000円)から2000ポンド(29万4000円)する。特に「フェラーリ・イン・カメラ」が自慢である。

「アルミで製本して10部限定で作りました。1冊2000ポンド(29万4000円)で売りましたが、最近ある女性から1万1500ポンド(169万円)で譲ってくれないかと連絡を受けたんですよ」

そしてポルシェ918スパイダーを手に入れた勢いで、ドレーパーはこのモデルについての本をまとめているところだ。製作中のもう一冊はフェラーリの直列4気筒エンジンの話である。著者はフェラーリの権威フランコ・ロンバルディだ。

早晩、これらの素晴らしい本たちは(新品あるいは古本で)ホートン書店で見かけるようになるだろう。この書店の2万冊にも及ぶコレクションの中で最も高価なのは、1949年のフェラーリ・イヤーブックで7500ポンド(110万円)で買える。稀覯本である。

WOベントレーのサイン入り「図解ベントレーの歴史」が1250ポンド(18万4000円)。中でもホートンのお気に入りはフランク・ウートンの「クルマの描き方:第2巻」(95ポンド=1万4000円)である。

「大好きです」と彼は言う。「装丁や製本も美しいし、古びた趣きも素敵なんです」

これから儲かりそうなのはランチア、特にインテグラーレとフラミニア関係の本だと教えてくれた。でもそういうのは山ほどある。

彼の基準に則って、わたしは自分のコレクションも見てみた。「フェラーリ究極の歴史」(マークス&スペンサー)と「あなたとあなたのマツダMX-5」(ヘインズ)である。

自分で大切に持っておくのもよいかな、と思った。

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