ウサギとカメ ポルシェ911とスマート・フォーツーでかけくらべ 前編

公開 : 2018.03.10 11:20  更新 : 2018.03.12 17:12


一般道でウェールズ州を斜めに横断

いよいよスタート。

2台同時、といっても、実際は1台目で跳ねた水がレンズに付いてしまい、カメラマンのリュック・ルーシーが拭き取る時間差ができてしまったけれど。

ルートは可能な限りシンプルにしたから、ミスコースをする可能性は最小限になっている。高速道路はスタート直後の僅かな区間のみで、その後は一般道のA40を西に向かって走り、アバーガベニーを経由し、その後、北へと伸びる1車線道路を走ることになる。

A40でクリックホーウェルを過ぎたら、A479でタルガースに入る。A470とB4518でスランイドロイスを経由してスランブリンマイル。さらにA470を北上し、ベトウス・ア・コーエドからA5を使用して、スノードニア国立公園の北のはずれ、アングルシー島に掛かるメナイ橋がゴールとなる。ウェールズ州を斜めに横断するかたちだ。

マウロはわたしより1分、いや1時間、早く到着するだろうか。

スタートしてすぐ、彼がわたしに追いついて、あっという間に視界から消えてしまった勢いからすると、ゴールの差が1分ということはなさそうだ。

ポルシェでのマウロの走りに関して、あまり詳しく書く必要はないだろう。理由は、交通量の少ない郊外の道を、ポルシェのパワーとトルクを解き放って走る楽しさは、想像に難くないということと、考えれば考えるほど、彼がうらやましく思えてしまうから。

ところが、スマートでのドライブは、全く異なる体験だったのだ。

後半へ続く。

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