テスラ・モデルS シューティング・ブレーク製作の背景は クエスト社訪問
公開 : 2018.03.10 11:50
たんなる改造ではない
われわれはいまクエストのデラハム工場にきている。「あとでまた使えるようにきちんと設計したんです。1回限りの改造ではなくてね。大変でしたが」と、ジャガーXJR-8のカーボンファイバー製タブとマクラーレンF1の1/8スケール模型の横に立って彼は言う。
以前、彼が重責を担ったプロジェクトの「記念品」である。「ただカットするだけではだめなのです。クラッシャブル・ゾーンが影響を受けないよう、すべての主要な構造材を取り外す必要がありました」
ルーターの本領発揮である。彼はマクラーレン、ロータス、そしてTWR(優勝したXJR-9をはじめとするジャガーのルマン・レーサーに関係した)で働き、さらにリバーシンプルでは新しい水素自動車のラサにも関与していた。だから、設計から製造までの工程をできる限りスムースに進めるためには、この第一段階がいかに重要であるか、ルーターにはよくわかっていた。
「まずクルマをカットして、それから考えるなんて会社もあります」とハインドマーシュは言う。「しかしわれわれは、まず最初にクルマをレーザー・スキャンし、それに基づいてジムがフル3Dのデジタル・モデルを作成したんです」
3つの案が作成された。
・テールゲートがDピラーで分割されるもの
・テールゲートが完全に分割されたもの
・そして今ここにあるもの
リアの部分が交換できる1/10スケールの模型が作成された。数週間一緒に作業することになるヘイトンの決裁を仰ぐためである。デザインが決定すると、チームはテスラに承認を貰いに行った。