サムスン、自動車産業で勝機あるか 自動運転システム、各メーカー熱視線

公開 : 2018.03.10 19:40

自動車メーカーからの熱視線

自動運転のクルマはコネクテッド・デバイスでなければならないので、ビジネス上サムスンに有利だとアンダーソンはいう。

「クルマはソフトウェア・ベースのモバイル・デバイスになりつつあります。四輪のスマートフォンですね。一方、自動運転という文脈においては、機能的に安全であるよう基本設計しなくてはなりません。これが大前提です。これはわれわれが携帯電話で取り組んできた問題と同じなのです」

最近、クルマの技術に対する要求が多大になってきたことで、自動車産業は素早い対応とリードタイムの削減を迫られている。スマートフォン・メーカーと同様に。アンダーソンは言う「ここ10年ですね。テクノロジー企業が参入してきたのは」

「テクノロジー企業であるサムスンの考え方は、自動車メーカーにはとても刺激的なようで、われわれが何ができるか多くの企業が見学にきます。われわれは関係するビジネス分野すべてでリーダーです。スマートフォンを最初に発明したのはわれわれではありませんが、すぐさまそのトレンドに追いつき一番になりました。冷蔵庫、洗濯機、乾燥機、テレビなどの家電でも同じです」

「自動車産業でサムスンが行おうとしていることは、エンジニアリング的な意味でも製造能力的な意味でも「可能性の芽」をつなぎ合わせることです。これによってやがては自動車産業の創造的破壊がもたらされるでしょう」

Drvlineを搭載したレベル4の自動運転能力(「マインド・オフ」と呼ばれ、ドライバーはクルマの運転に全く注意を払わなくてよい)を備えたクルマは、現在韓国とカリフォルニアで路上試験を行っている。この新しいシステムの最初の製品は正面自動ブレーキ・カメラのようだ。2020年には発売されるとアンダーソンは語った。

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