コンパクトSUV、何を買うべき?(3) 決勝ラウンド 前編
公開 : 2018.03.11 16:10 更新 : 2021.03.05 21:43
コンパクトSUV選手権2018ともいうべきグループテスト、決勝戦です。有力なライバルたちを退けて勝ち残ったのは、ドイツとスウェーデンのプレミアム系2台に日本代表。欧州の人気ジャンルの頂点に立つのは、はたしてどのクルマでしょうか。
もくじ
決勝・前編
ー ひとことでいえば「いいヤツ」なCX-5
ー SUVらしい「無敵感」満点のXC40
ー ホットなハンドリングのX1
ー スカンジナビアンの快適性は秀逸
決勝・後編
ー プレミアム勢に劣らぬマツダのクオリティ
ー エンジンパワーは力関係を変えるか
ー 三者三様の乗り味
ー 勝因は目的に見合った仕上がり
ひとことでいえば「いいヤツ」なCX-5
いよいよ決勝が始まる。予選を勝ち抜いたのは、集合写真で姿をみせながらも、ここまで名前の挙がっていない3台だ。いずれ劣らぬ実力者揃いであるが、それぞれが独自の異なる狙いを持つクルマたちである。はたして、最もその目指すものに納得でき、またその狙い通りに仕上がっているのはどれか。最終結果はさておき、まずは順不同で、それぞれを読み解いていこう。
最初に取り上げるのは、コストパフォーマンスに優れ、運動性にも秀でた元気なオールラウンダー、マツダCX-5だ。好みはあるだろうが、ひとことでいえば「いいヤツ」といったところか。試乗車は、2.2ℓディーゼルにATと4WDを組み合わせた最上級仕様で、トルクではほとんどのライバルを寄せ付けない。
そして、真の使い勝手がいいファミリーカーに求められる実用面の要件を満たしている。それは大人4人が座れるシートと、500ℓ以上の容量を持つ荷室だ。さらに詳しく見ていくと、キャビンの上質感ある仕上げと、ドライバビリティと洗練性、安定性が調和した巧みなチューンで、予選落ちしたクルマたちとは一線を画する。3万3000ポンドほどという値付けが安く感じられるほどだ。