新型アストン マーティン・ヴァンテージ試乗 雪上の前哨戦
公開 : 2018.03.12 10:10 更新 : 2018.03.12 13:29
まもなく本格試乗をお届けできるだろう新型ヴァンテージですが、それに先駆けわれわれはプロトタイプに試乗することができました。ただし、その舞台は極寒の雪上テストコース。はたして510psのスーパースポーツは、ここでも実力の片鱗をみせてくれるのでしょうか。
もくじ
ー まさかの雪上での対面
ー 極寒の地で本格試乗前のウォームアップ
ー 実は911よりショート
ー 試作車ながら素晴らしい室内の設え
ー スムーズで安定した走
ー 電子制御デフが高めるコントロール
ー 古典的FRの魅力的なハンドリング
ー アストン マーティン・ヴァンテージのスペック
ー アストン マーティン2018年の新型車一覧
まさかの雪上での対面
路面は雪に覆われ、雪面に立つポールと木々だけがコースを教えてくれる。厚いパウダースノーに反射する朝日と雪の積もった高い松の木が一面に広がっている。フロントガラスに映る景色は美しく穏やかでポストカードのようだ。500psのクルマには似つかわしくないって? まあいいじゃないか。
この厳しい条件でも、われわれのテスト車は非常に良く動いてくれた。氷点下14℃のここはフィンランド北部、北極圏の内側320kmに位置するテストワールド社のコースだ。ハンドリング・コースに入ると、鋭いコーナー、急勾配、意地悪な反った路面が連続している。
これほど滑りやすい日にはアストン マーティンのオーナー達は誰もがレンジローバーで出勤することを選ぶだろう。今まで出会ったアストン・オーナー達は霜が降りたり凍結防止剤を撒くトラックを見かけたりしただけでそうしていた。
しかし、アストン マーティンはポルシェやメルセデス-AMGやジャガーなどと同様に多様な環境に適応できなければならないのだ。これは莫大な距離の耐久テストを高地や熱帯地域やここのような寒冷地でも行うということを意味している。