新型アストン マーティン・ヴァンテージ試乗 雪上の前哨戦

公開 : 2018.03.12 10:10  更新 : 2018.03.12 13:29


試作車ながら素晴らしい室内の設え

さて、テストワード社のハンドリング・トラックを実際に走る時が来た。ベッカー氏はヴァンテージを電子制御オンでもオフでもいとも簡単に操り、コーナーからコーナーへとドリフトで駆け抜けたのだった。そこで彼はニコッとして運転席から降り、わたしに運転するよう促した。

「1カ所だけ下り坂できついトリッキーなコーナーがあります。そこで何度か事故を目撃しました。ただし、スパイクタイヤを履いているわけではないことを踏まえてスピードを落とせば問題ありません」とのことだ。試乗という役目を忘れて自分のドリフト練習に夢中になる輩がいるようだ。

降りる前に、キャビン内を見渡してみよう。これはプロトタイプであり、いたるところに目隠しがしてあるが、市販型とそこまでかけ離れてはいないはずだ。素材も仕上げも素晴らしい。出来の良いシートはDB11よりもホールド性が高い。

センターコンソールもDB11のそれとは異なっていた。より高い位置にあり、多くのボタンが配置されている。エンジンとシフトのスイッチ類も左腕を自然に下ろした位置に移動された。これらと一緒にインフォテインメント・システムのショートカットボタンや、スタビリティ・コントロールをオフにするボタンなどが用意されている。これらのスイッチ類の再配置により、明らかに操作性が向上した。

DB11と同様に、このヴァンテージもステアリング上のトグルスイッチによってパワートレインや足回りの設定を変更できるようになっている。

左の親指の位置にパワートレインのモード切り替えが、右手側にサスペンションのスイッチがそれぞれ配置されている。

ただし、DB11がGT、スポーツ、そしてスポーツ・プラスの3モードを備えるのに対して、ヴァンテージではスポーツ、スポーツ・プラス、およびトラックの3種類となっている。

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