メルセデス・ベンツE400カブリオレ4MATIC試乗 価格1万ポンド加算 ライバル不在
公開 : 2018.03.15 11:10
オープンボディでも快適性は大きく変わらず
大きなソフトトップは、ブラウン、ブルー、レッド、ブラックの4色が用意され、クーペと遜色のない上質な仕上がりを得ている。
ルーフを閉じた状態での風切り音は小さくないが、アウトバーンの追い越し車線を走っていない限り、普通に会話を楽しむことができるレベル。意外なことに、車内に侵入するノイズで最も大きなものは、追い越したクルマやすれ違うクルマからの、風圧によるものだった。
ソフトトップの開閉に要する時間は20秒。屋根を開ければ、ヘッドレストに内蔵されたメルセデスではお馴染みのエアスカーフが頭まわりの温度を保ってくれる。寒い日には神の手のように、首元を温めてくれるありがたい機能だ。
さらにフロントウインドウ上端からせり出すエアキャップが、キャビン内への風の巻き込みを驚くほど軽減してくれる。ただ、まだ詰めが甘いようで、100km/hを越えた辺りから大きな風切り音を発してしまう。
乗り心地は、長距離もこなすメルセデスのカブリオレに相応しいものか、という問いには、ほとんどの場面で「イエス」と答えられるだろう。AMGラインのクルマでは標準装備となるエアサスペンションは、ソフトトップ化に伴う90kgの重量増にもかかわらず、充分良い仕事をこなしている。
低速域では、路面の轍や凹凸を車内に届けてしまうのが残念だが、スピードをある程度上げてしまえば、E400の車内を極めてリラックスした空間に維持してくれる。おそらく標準の19インチホイールなら、低速域での振る舞いも改善するだろう。