マツダ「SKYACTIV-X」詳細 新アーキテクチャー、なぜ乗り心地がいい?

公開 : 2018.03.14 18:10

SKYACTIV-Xは、最大30%の燃費改善が可能と言われています。リーン燃焼/圧縮着火がカギとなる新型エンジン以外にも、次期マツダ3の注目点は新SKYACTIVアーキテクチャー。乗り心地が、大きく変わっているというレポートです。

もくじ

SKYACTIV-X リーン燃焼/圧縮着火がカギ
HCCIへの解決策「SPCCI」 車体も新SKYACTIV
SKYACTIV-X試乗 総じて「リーン燃焼」

SKYACTIV-X リーン燃焼/圧縮着火がカギ

マツダは2019年に、新型2.0ℓSKYACTIV-Xエンジンの量産モデルへの搭載を計画している。この新型エンジンにより、既存のSKYACTIV-Gに対して、30%の燃費改善が可能だという。

30%という改善幅は、低速走行時のものだというが、実用的な走行条件においても20%の改善が可能と言われている。マツダは、2019年のデビューに向け、190ps/23.5kg-mのエンジン出力を目標に開発を進行中だ。

SKYACTIV-Xエンジンは、新SKYACTIVアーキテクチャーをベースとした6台のマツダ3(日本名:アクセラ)のプロトタイプ・モデルに搭載。良好なパフォーマンスを実現する一方で、燃費改善とCO2排出量の削減を達成するために、ふたつの技術、リーン燃焼/圧縮着火がカギとなっている。

おさらい SKYACTIV-X技術

従来型の内燃機関では、最もクリーンなガソリン燃焼を実現するため、理論空燃比である14.7:1の混合比率で空気とガソリンを混ぜている。シリンダー内へ供給された燃料は、スパークプラグによって着火され、瞬時に燃焼が完了するまでの間、漸進的に燃え広がる。より薄い混合比率では燃費を改善することはできるが、着火が難しくなるとともに、不安定な燃焼にもつながる。

SKYACTIV-X技術では、30:1から40:1までの希薄な空燃比下でも、1度で着実に着火することができるSPCCI(spark controlled compression ignition:火花点火制御圧縮着火)によって、こういった問題を回避している。さらに、リーン燃焼では、小型、ベルト駆動のルーツ式エアーポンプによって、追加のエアー供給を行う。

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