意図したエンジニアの「広告塔化」なぜ? 自動車メーカーの狙いとは
公開 : 2018.03.21 18:10 更新 : 2021.03.05 21:36
番外編 「大使」として活躍する4人
アンドレアス・プレウニンガー
20年ちかくにわたってポルシェのモータースポーツ部門を率いてきた。いわば「ミスターGT3」として、いうまでもなく名の通った技師だ。子供の頃には部屋に911カレラRS 2.7のポスターを飾っていたというのも納得。
骨の髄までカーガイな彼の細部へのこだわりは、まわりの人びとも巻きこんでいく。たとえば彼とのディナーのさわりでGT3 RSのダンパー設定について話を振ったら、気づいたときにはフルコースが終わってしまっていても何らふしぎではないのだ。
単独インタビューは「ポルシェ「ミスターGT3」に聞く GTモデル成功秘話 苦悩もあった?」から。
アルバート・ビーアマン
かつてBMW Mを指揮していたが、いまはヒュンダイとキアの技術責任者だ。彼には、前に同僚たちの目の前でえらい目にあわされた記憶がある。わたしの大したことのない功績へのごほうびにと「トロフィー」を投げてよこした。それが実は瓶のジュースだった…。
わたしにとってはばつの悪い「事件」だったが、おかげで1つわかったこともある。高性能車にかかわる技師の多くにもいえるが、彼は数字ばかり追いかけるロボットのような男ではない。とても人間くさい一面も兼ねそなえているのだ。
単独インタビューは「ヒュンダイ/キアにBMWのアルバート・ビーアマン移籍 今後の展開は? インタビュー」から。
マット・ベッカー
長年ロータスでクルマの運動性能を鍛えあげてきたが、2015年からはアストン マーティンで同じような役目についている。はじめて彼の全面的な指揮のもと開発されたDB11 V8は、大喝采で迎えられた。
ベッカーは120psのロータス・エリーゼを608psのBMW M5のようにドリフトさせられる数少ない人間だ。どれだけ速いのか? 何年か前にキミ・ライコネンがヘセルのテストコースを走ったのだが、ベッカーのもつ最速ラップ記録は破られなかったのがその答えだ。
トビアス・ムアース
このメルセデス-AMGのボスの意にそわない質問をしてしまうと、不機嫌な答えか、鉄仮面のごときひと睨みしか返ってこない。だがひとたび的を射れば、広報担当が嫌な顔をするくらいこちらの知りたいことを何でも話してくれる。
彼はまた、つまらない組織のしがらみをまるで顧みない。公道向け超弩級スーパーカーのプロジェクト・ワンに、ルイス・ハミルトンが何度もタイトルを撮ったF1カーのエンジンを載せるというアイデアを出したのは、誰あろうムアースなのだ。