ポルシェ・カイエン・ハイブリッド 既に仕上がりは上々 モデルの中で最有力
公開 : 2018.03.19 11:40
どんな感じ?
パナメーラと異なるハイブリッドシステム
まずカイエン・ハイブリッドに搭載されるエンジンは、パナメーラ・ハイブリッドと同じものではない。パナメーラには2.9ℓのV6ターボが採用されているが、カイエンには3.0ℓV6ターボが選ばれている。
この排気量の選択だが、正しいとは言い切りにくい。
同じエンジンブロックで排気量を小さくするということは、クランクシャフトの設計を見直し、強化させつつ、ピストンのストローク量を短くするということ。それにより、逆にパナメーラSは、446psの最高出力を得ている。つまり、パナメーラ・ハイブリッドの方が、出力では勝るのだ。
カイエンの場合、この排気量が小さく強力なエンジンの搭載は見送られた。と言っても、3.0ℓV6ターボユニットは単独で339psを発生させ、さらにモーターによって135psが加勢される。ちなみにこのモーターは、パナメーラ・ハイブリッドに搭載されているモーターと同じものだ。
このふたつを組み合わせて、総合出力は不足のない475psに達する。
一見すると悪くなさそうだが、パナメーラの場合、ハイブリッドシステムの搭載で320kgもの重量増を招いてしまった。カイエンの場合、まだ正式な認可が下りておらず車重は明らかになっていないが、近似する重量増は必至。パナメーラよりも最高出力が抑えられているエンジンが、良い結果につながるのだろうか。