アストン マーティンのSUV(2) 美しさと実用性を両立したモデルに

公開 : 2018.03.20 06:10

量産モデルにもコンセプトモデルのDNA

2015年にジュネーブで公開されたDBXコンセプトは、2ドアの4シーターモデルであり、リチウム硫黄電池を動力源として、インホイールモーターを搭載していた。このコンセプトモデルでは、最先端のパワートレイン技術として、F1で使用されていた運動エネルギー回生システムなどが採用されていたが、ライヒマンと彼のチームでは、キャビンや積載能力などのより実用的な点も重視していた。

パーマーは、量産モデルにもコンセプトモデルのDNAが多く引き継がれることを示唆している。「劇的な変化があるでしょう。最も端的な違いは4ドアになるということかも知れませんが、それ以外にも、細かな点で多くの変化にお気付きになると思います。しかし、そのボディラインや本質的な部分についてはコンセプトどおりでもあるのです」


ライヒマンは、量産モデルではさらなる実用性を確保するため、コンセプトモデルよりも高いルーフラインが採用される可能性を認めている。

DBXには、DB11同様の接着とリベット接合によるアルミニウム製アーキテクチャーが用いられることになる。アストンは株主でもあるメルセデス・ベンツのシャシー技術に頼るようになるのではないかとの憶測があるが、パーマーによれば、いくつかのシステムやV8エンジンといったようなものについてはメルセデスの技術を使用したとしても、アストンでは自社技術を使うことを好んでおり、それは次世代モデルでも変わらないと話す。さらにDBXは、全てのモデルではないかも知れないが、アストン初の四輪駆動モデルとなる。

トップモデルにはアストン製5.2ℓV12が搭載されるが、その出力とトルクはDB11の609ps、71.3kg-mから変更されることになるだろう。加えて510ps/68.9kg-mのAMG製4.0ℓV8ツインターボと、いずれはウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングの協力のもと、アストンが自社で開発する電動パワートレインがラインナップされる。なお、ディーゼルモデルの登場はパーマーが否定している。

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