国内試乗 新型フォルクスワーゲン・ポロ1.0 TSI 個性より安心感
公開 : 2018.03.20 14:30
フォルクスワーゲン・ポロの国内試乗です。吉田 匠が担当しました。ガソリンエンジンは1.2ℓ→1.0ℓへ小さくなりましたが、力は増しています(燃費は下がっています)。第一印象は「安心感」が前をゆきます。個性を求めるのならば「GTI待ち」でしょうか。
もくじ
どんなクルマ?
ー 1.2ℓ→1.0ℓも出力増
どんな感じ?
ー 内装、Bセグでは上質
ー エッジよりも平均点
「買い」か?
ー 個性は今ひとつ GTIに期待
スペック
ー フォルクスワーゲン・ポロ1.0 TSIハイラインのスペック
どんなクルマ?
1.2ℓ→1.0ℓも出力増
フォルクスワーゲンのBセグメントカー、ポロの新型が日本に導入された。ゴルフに遅れること1年の1974年、その前年に世に出ていたアウディ50のフォルクスワーゲン版としてデビューした初代から数えて、6代目のポロになる。
現行ゴルフやパサートとベースは同じMQBモジュラーを採用して構築されたボディは、4060×1750×1450mm、ホイールベース2550mmで、先代より長さも幅も65mm大きくなり、ホイールベースも80mm伸びて、全長が10cmほど短いことを除けば、ほぼゴルフIVに匹敵する大きさになった。
もちろんスタイリングも一新され、先代よりワイド感が強調されると同時に、ボンネット上面がやや曲線的なラインを描く一方で、ボディサイドにはストレートでシャープなラインが加えられている。とはいえ、ひと目でフォルクスワーゲンだと、あるいはポロだとわかるスタイリングなのは間違いない。
メカニズム上で最も大きく変わったのはパワーユニットで、先代の1.2 TSI、1.2ℓ直4ターボから、1.0 TSI、すなわち1ℓ3気筒ターボに替わった。つまり、先代からさらにダウンサイジングしたわけだが、その性能は逆に先代より上がっている。
パワーは先代の90psから95ps/5000-5500rpmへ、トルクは16.3kg-mから17.9kg-m/2000-3500rpmへと、増強されているのだ。結果、7段DSGを介して1160kgの車重を引っ張る0-100km/h加速は、10.8秒へと短縮されている。
ところがその一方で、JC08モード燃費の公表数値は、エンジンキャパシティの縮小にもかかわらず、どういうわけか先代の22.2km/ℓから19.1km/ℓへと低下している。