長期テスト フォルクスワーゲン・ゴルフVII GTI(1) 3ドアで学ぶ「古典」
公開 : 2018.03.20 19:40 更新 : 2018.03.20 19:52
「やっぱり欠かせない」。フォルクスワーゲン・ゴルフGTIを長期テスト用に買った動機は、このことばに集約されるのではないでしょうか。ホットハッチとはなにか? を学ぶために、あえて3ドア、あえてオプション装着。購入の参考になるでしょう。
もくじ
ー ホットハッチの「古典学」
ー 「ピュア」の隠し味
ー 内装のポイント
ー テスト車について
ー 追加した装備一覧
ー テストの記録
ホットハッチの「古典学」
3ドア、前輪駆動、マニュアル・ギアボックス。
この3点を満たすホットハッチの登場を以前見たのはいつのことだろうか? 可能性があるとしたら、それもまたフォルクスワーゲン・ゴルフGTIだったのではないか。
40年に渡って英国で販売され続けてきたこのクルマに、新型が登場した。正確には、マイナーチェンジだ。
改良点はGTIを全く新しいクルマにした訳ではないが、決して表面上だけの変更ではない。ゴルフVIIよりは良いがVIIIと呼ぶほどではなく、「Mk7.5」という呼称は非常に実態に合っている。
この0.5世代分の差はあらゆるところに現れている。そのうちのひとつは搭載される2.0ℓターボエンジンが220psから230psへと10ps増強されたことだ。
ニュルブルクリンクでのラップタイムを争っている300ps級の4WDホットハッチよりもはるかに懐の深い、毎日使えるホットハッチというところも気を惹く。
もちろん、フェイスリフト前のゴルフGTIにも軽量化やパワーアップを施したクラブスポーツSというモデルが販売されていた。これはフォルクスワーゲンによる「われわれはもちろんその気になればこんなホットハッチを作ることもできます。ただし、世界が求めているのはわれわれが40年間作り続けていたような万能ホットハッチでしょう」というメッセージでもあるのだ。
そして彼らが送り出したのがこのMk7.5だ。