どんな感じ？

ドアとリアウイングのないクルマで一般道へ

ストラダーレの流麗なボディ形状は、空力を突き詰めた結果だが、見る角度によっては、少しまとまりがないデザインに思える。静止状態の車高は幾分高く思えるが、走り出すと例の強力なダウンフォースによって、適正な高さまで押し下げられる。

ドアのないストラダーレへの乗り方だが、まず、シートの中央に記された「STEP HERE（ここに足を置く）」めがけて脚を伸ばす。そして、横に身体を滑らせつつ、ステアリングホイールを避けて身体を落とし込む方法が良い。

ステアリングコラムとペダルボックスが動くから、極端に小柄でなければ、多くのドライバーは最適なポジションに調整できるだろう。計器類は、レースカーのようなディスプレイに表示される。いくつかのスイッチ類が、カーボン製のステアリングホイールに集められている。

今回のテストは、まずリアウイングのないクルマで、一般道からのスタートとなった。

この試乗車はイタリアの「Prova：試験」登録となっており、公道を走る場合は、ダラーラ社のスタッフが助手席に同乗する必要がある。今回のコドライバーはダラーラ社CEOのアンドレア・ポントレモリ。イタリア半島のかかとの部分、ポルト・バディスコからカストロ・マリーナまでの、狭く曲がりくねった地方道358号線を飛ばしても、全く動じない人物だ。

そしてこの道は、スリルをむしろ楽しむような、バイカーたちを引き寄せる場所なのだと、すぐにわかった。

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