2018年型トヨタ・ランドクルーザー2.8ℓ直4ディーゼル 英国内試乗
公開 : 2018.03.23 11:50 更新 : 2021.01.28 18:18
すべての変更は「タフである」ため
さて、2009年にデビューした現行モデルは、このたび内外装の手直しを受けた。これをただのお化粧直しというのはトヨタに失礼だ。
ヘッドライトとグリルが持ち上げられたのは、障害物に当たりにくくするため。フェンダーが角張ったのも見切りをよくするためだし、ボンネットの形が変わったのもタイヤで踏んでしまいそうな突起を見つけやすくするためだ。
アプローチアングルを限界まで稼ぐため、フロントバンパーにも手が加わった。トヨタのデザイナーが思いつきでデザインをいじくるのではなく、はるかに価値あるこんな仕事をしようとは思いもよらなかった。
前にもお伝えしたとおり、フレーム構造を引きつぐボディには補強が加えられた。エンジンは新しいターボのほかにも小さな変更点はあるものの基本的に同じ2.8ℓ4気筒ディーゼルで、176psのパワーも特に見るところはない。
サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアは4リンクの車軸式だ。標準モデルのスプリングは固定長だが、最高グレードのインヴィンシブルにはアダプティブ・ダンパーが付き、しかも対角線上のダンパーが油圧経路で結ばれて自動的にロールを制御する。さらにリアのスプリングも、自動車高調整つきのエア式となる。
4WD関係のメカニズムは、思いつくものはすべて備わる。例えば、
・低速レンジ付きのトランスファー
・トルセン式セルフロッキングのセンターデフ
・新しいロック付きリアデフ(トップグレードに標準)
・マルチ・テレーン・セレクト(地形に応じて設定を切り替えられるオフロード用スタビリティコントロール機能)
といったぐあいだ
今回のテスト車のタイヤはダンロップ・グランドトレックSUVが付いていた。最低地上高は215mm、最大渡河水深は700mm、アプローチアングルは31°だ。これなら、エアサスペンションが全輪に付いていなくても、行く手をはばむまれることはないだろう。