三菱エクリプス・クロス公道試乗 レジャーに適正か CVT中心に評価
公開 : 2018.03.30 14:40 更新 : 2018.03.30 14:41
どんな感じ?
エンジンとミッション 統合制御の賜
パワートレインはポート噴射と直噴を併用する1.5ℓのダウンサイジングターボとCVTの組み合わせ。最大トルクは24.5kg-mに達し、発生回転数は2000〜3500rpm。CVTの変速レンジは2000rpm固定で計算すると約16〜110km/hとなる。
興味深いのはマニュアル変速時のギア比がスペックに記載されていること。スポーティなキャラのCVT車なら手動ステップ変速機能を備えるのは一般的だが、ステップ比に大きな変化はないにしても各速ギア比は厳密に制御されないのが大半である。
ところがエクリプスクロスは1速が2.631、8速が0.404と各速とも小数点以下3桁まで表記している。ちなみに2000rpm巡航速は1速が共通だが、8速の設定は設計値よりちょっと低めの102km/hである。
ノーマルモード選択時の変速は8速ATとして振る舞う。緩加速ではロックアップクラッチを解除するような回転上昇、さらに踏み込めば1段分ダウンシフト、巡航からの急加速では2段分ダウンシフトするという具合である。これがCVTか? と疑ってしまうほどだ。
エコモードを選択するとダウンシフトを控え、一般的な運転パターンでの中高速走行では2000rpm以下で収めてしまう。ならば、いきなりCVT感覚に塗れるかと言えば、そうでもないのだ。
ステップ変速的であり、回転と速度の変化も比較的一致している。ただし、巡航ギア比に比べると加速時の回転上昇は大きめに感じられたので、車速線が線形になるような緩やかな変速制御を行っていると思われる。
CVTっぽくなくてもCVTだからこその変速制御であり、エンジンとミッションの統合制御の賜である。